2013.8.19
EXEDY CUP OPTION2 お遊び耐久 2013
お世話になっている某AE86専門店からの3チームでエントリーし、車輌はショップの3号車に乗せて頂きました!!
セントラルサーキットを走るのは約5年ぶりで、しかもAE86は初めて乗ったので
慣れるのに時間が掛かりましたが何とか無事に完走できて良かったです!
『TOYOTA86とAE86』
そもそも今回AE86でレースに参戦する目的はと言うと、
決してハイパワーとは言えず、足回りやボディの設計も古いこのAE86が
20年、30年と愛され続けている本当の理由は何なのか!?AE86の魅力とは!?と言う興味から。
雑誌等では『ドライバーを育てる車!』とか『ドライビングが楽しくなる車!』などと紹介されていますが、
実際のところどうなのか?
ただの旧車マニアや某漫画ファンの趣味車じゃ無いんだろうか!?と言う疑いが全く無かったかと言うと嘘になる。
とはいえ、先出の某AE86専門店には新車さながら、いやそれ以上にセットアップされたAE86を普段から見ることが出来、
全国北は北海道、南は沖縄とファンも多い。
そんな期待と不安の中 レース本番前の練習走行で初めてAE86をドライビングすることとなった。
今回の為に新調したレーシングスーツに身を包み、鉄板剥き出しの車内にぽつんと取り付けられたフルバケットシートに
体をねじ込むと、4点ハーネスで体を固定。さながらレーシングドライバーにでもなったつもりでエンジンを始動!!
ダッシュには純正メーターと別で付けられた油圧、油温、水温メーターが並び、エンジンと共に動き出す。
アクセルペダルを踏むとペダルとワイヤーでダイレクトに繋がっているスロットルバルブが連動し、エンジンをリニアに吹き上げる!
近年の電子スロットル車にしか乗ったことの無い自分にとって、この4AGの心地良いレスポンスはレーシングカーのそれに近く、
名機と呼ばれるに相応しいエンジンと感じた。
ピットロードでは制限速度を気にしながらいよいよコースイン!
なんせ久しぶりのサーキットに初めて乗る車なので、慎重に1つ1つコーナーを抜けていく。
シフトのタイミング、ブレーキポイント、アクセルの踏み込み量、ステアリングの舵角、足の動き、ボディーのロール量やバンプ、リバンプ時の挙動など1つ1つチェックしながらペースを上げていく。
3週位走った頃にはこのAE86の持つ素質高さを思い知る事になった。
よくレーシングドライバーが新型車のインプレッションで使う言葉に「車から伝わる情報量の多さ」という表現があるが、
AE86はまさに車輌の動きをドライバーに分かりやすく的確に伝えてくれる。
もっとブレーキを我慢しても大丈夫!もっと早目からアクセルを踏んでいける!舵角はもっと浅く、代わりにアクセルを踏んで!
それは嘘みたいな車との“対話”だった。
さっきの周回で教わった事を次の周回で試す。更に次の周回でも、その次も・・・。
この人馬一体感は今まで乗ってきたどんな車をも凌駕した。
レースは3時間の耐久形式で、より多くの周回を重ねる事が求められる。
1チーム3~4ドライバーでスティントを組み、それぞれが仕事をこなしていく。
レース中に突然の集中豪雨に見舞われ、コースコンディションが一気に変わったが、それも2週ほど走れば分かってくる。
確かに難しい路面状況だが、ここでも先の“車輌との対話”に助けられ、他の車輌が軒並みペースを落とす中
コーナーでテールをスライドさせながら前を走る車に追い付いた時の感覚が今でも忘れられない。
某漫画の名言で「滑る路面なら滑らせて走れ!!」と言う台詞を思い出した。
それが出来る車がAE86なのだろうか。
真夏の3時間という長丁場で、我が3号車はマイナートラブルに悩まされ、終始全快走行!と言う訳には行かなかった物の、
無事にチェッカーを受ける事が出来ホッとした反面、もう少し走っていたい!と素直に思う。
その後参加可能なメンバーで打ち上げに行き、他のドライバー(皆さんAE86オーナー)と86談議に花を咲かせると、
やっぱりみんなAE86が好きなんだと子供の様な笑顔で語る。
この日1日の事を振り返りながら確信した事、AE86と言う車は『良い車だ!!』と言う事!!
早い!とか性能が!どうとかこうとかじゃなく、とにかく良い車だ!!と言う事を身をもって体感しました!!
さて、AE86の良さを十二分に体感した所で、自分の使命を思い出した。
TOYOTA自動車が満を持して現代に復活させたTOYOTA86をたくさんの人に知ってもらう事。
エンジン形式やボディー形状、細かなスペックが違えど、TOYOTA86の持つスピリッツは間違いなくAE86のそれである。
AE86の再来。
この車を30年先まで愛してくれるファンを1人でも多く増やすために、もっといろいろ勉強したいと思います!!